コラム

分解不要!自転車のまま電車に乗れる「サイクルトレイン」とは?

ロードバイクを電車に乗せて普段走らないような場所を訪れてサイクリングを楽しむ「輪行」。

慣れれば分解や収納もスムーズにできるようになりますが、それでも面倒な作業ではあります。

そんな中、自転車を分解せずに電車に乗れる「サイクルトレイン」が全国各地で増えてきています。

サイクルツーリズムの一環として積極的に実施する自治体もあるので、サイクリングで訪れる際は利用してみたいですよね。

今回はそんな「サイクルトレイン」について詳しく紹介していきます。

サイクルトレインとは?

サイクルトレインとは

サイクルトレインは「自転車を分解せずにそのままの状態で電車に持ち込むことができるサービス」です。

通常であれば、自転車を分解して輪行袋などに収納した状態でしか電車に乗ることはできません。

サイクルトレインだとホイールを外したり、ロードバイクを担いで歩いたりする必要もなく、押したまま改札を通って乗車することが可能です。

ドイツなど自転車の盛んなヨーロッパ諸国では、数多くの事例があり、日本でも近年中小私鉄などを中心に増えています。

電車に乗ってサイクリングを楽しむ際、分解や組み立てといった作業や持ち運ぶ必要もなくなるため、よりスムーズな移動ができるでしょう。

全国で実施されている主なサイクルトレイン

サイクルトレインは地域によって時間帯や曜日を定めて常設されている路線もあれば、期間限定で実施されることもあります。

沿線でサイクルイベントが行われるのに合わせてサイクルトレインが実施される事例も見られます。

ここでは、全国各地で実施されている主なサイクルトレインを紹介していきます。

BBBASE

BBBASEは、JR東日本千葉支社で実施されているサイクルトレインで、JR両国駅を起点に「外房コース(両国?勝浦)」「内房コース(両国?和田浦)」「銚子コース(両国?銚子)」「佐原コース(両国?佐原)」の4つのコースが用意されています。

指定日時かつ指定駅での乗車・降車が可能になっており、利用は予約制となっており、基本的には土日祝日の朝・夕便が1本ずつ出ています。

車内にはサイクルラックも用意されており、ビンディングシューズでも滑りにくいゴム床を採用するなど、サイクリストのことを考えたデザインが採用されています。

千葉県の房総半島を自転車で楽しみたい方におすすめのサイクルトレインです。

「BBBASE」

サイクルトレインしまなみ号

サイクルツーリズムに力を入れている愛媛県で利用できるサイクルトレインで、期間限定で実施されています。

今治駅から松山駅までを走る「松山便」と、伊予西条駅から波止浜駅までの「西条便」の2つが用意されており、9月14日?10月13日までの間に計15便(松山便11、西条便4)が運行します。

サイクリストの聖地「しまなみ海道」を走って、終着点の今治市まで行き、サイクルトレインに乗って松山駅まで移動して道後温泉で宿泊といったモデルコースも楽しめるでしょう。

「サイクルトレインしまなみ号」

近江鉄道

近江鉄道では、琵琶湖の湖東にある米原駅を始点に貴生川駅までの路線に加えて、高宮駅?多賀大社前駅までの路線にサイクルトレインを用意しています。

毎日運行しており、利用時間内の全ての列車で利用できるのが特徴で、自転車の持ち込み料も無料です。

「ビワイチ」で琵琶湖を訪れた際に便利なサイクルトレインですね。

「近江鉄道」

サイクルトレインの実証実験を行う自治体も増えている

サイクルトレイン

地方では特に自転車を通じた観光振興に取り組む自治体が多くなっています。

その一環の中でサイクルトレインを実験的に実施することが増えており、最近でも福岡県直方市の「平成筑豊鉄道」にて実証実験が行われました。

電車によって「直方北九州自転車道」と「今川サイクリングロード」を繋げる目的を掲げており、広域での交流人口の増加を視野に入れています。

「サイクルトレインで観光振興を 平筑鉄道で実証実験 直方市の団体」

このようにサイクルトレインの導入に積極的な自治体も数多く見られており、今後自転車を通じた旅行や観光がより便利になるかもしれません。

まとめ

自転車を分解せずに電車に乗れる「サイクルトレイン」について紹介しました。

今回ご紹介した他にも全国で運行しているサイクルトレインは数多くあります。

「TABIRIN:サイクルトレイン」を見ると、全国で実施されているサイクルトレインの一覧が確認できるので、周辺での旅行やサイクリングを検討されている方は是非一度チェックしてみてください。

この記事もよく読まれています!

コラム一覧